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熊本TODAY | |||
archives:02 |
師走だろうと | |||
年の瀬だろうと | |||
あんまり関係ないもんね | |||
ときどき薄日をあびながら | |||
のんきに語りかける風景もある | |||
December 25, 2007 | |||
(宇土市 古城) | |||
曇りの日に撮った | |||
風景写真はふつう | |||
ピーカンで撮った写真に | |||
見劣りするもんだが | |||
そうでない風景もたまにある | |||
December 18, 2007 | |||
(宇土市 船場橋) | |||
望遠レンズも無いのに | |||
アオサギの写真が撮れる。 | |||
野鳥と人間の限界距離が | |||
少しずつ縮まっていることを | |||
ただ喜んでいいのかどうか | |||
December 11, 2007 | |||
(芦北町 女島) | |||
熊本のローカル線の | |||
いつもの電車が今日は | |||
なんだか少し違う | |||
福北ゆたか線のステッカー | |||
日常の朝のささいな気分転換 | |||
December 04, 2007 | |||
(豊肥本線 水前寺駅) | |||
藍の島に冬風の吹く頃 | |||
お魚もだんだん太ってくる | |||
それを狙う釣り人も | |||
防寒服を着こんで | |||
大きなボラなど釣り上げる | |||
November 27, 2007 | |||
(天草市 北浜) | |||
海に囲まれているぶん | |||
暖かいはずの天草にも | |||
冬の気配が少しずつ | |||
殉教公園の木々の色などに | |||
いつのまにかあらわれる | |||
November 20, 2007 | |||
(天草市 船之尾町) | |||
朝の九時に出発した | |||
各県の駅伝選手たちも | |||
昼ごろには差が開き | |||
誰も独りぼっちで | |||
思い出した頃に駆け抜ける | |||
November 13, 2007 | |||
(九州一周駅伝 津奈木町) | |||
旅先で秋は深まり | |||
たどる道の端に | |||
懐かしさが色づく | |||
もし私がこの街で | |||
育っていたらと考える | |||
November 06, 2007 | |||
(肥薩おれんじ鉄道 水俣高校前) | |||
時速100kmで | |||
運転しているときには | |||
わからなかったが | |||
ちょっと上から眺めたら | |||
人工血管のような道だね | |||
October 30, 2007 | |||
(九州自動車道 和水町) | |||
地方都市の | |||
繁華街の裏手へ | |||
少し歩いてみる。 | |||
記憶の奥から引き出したような | |||
稲小積みの景色 | |||
October 23, 2007 | |||
(水俣市 大園) | |||
青空の下には | |||
黄金色の稲穂と | |||
のどかな里山 | |||
箱庭の部分品が | |||
原寸大でひろがる | |||
October 16, 2007 | |||
(南関町 上長田) | |||
夏の陽が降る日も | |||
冬の雨が降る日も | |||
毎日歩いて登る坂道は | |||
子供の足には過酷だが、 | |||
想い出の景色は坂の上の校舎 | |||
October 09, 2007 | |||
(和水町 菊水南小学校) | |||
合併して人口六万の | |||
街のはずれの田んぼの中に | |||
新幹線の駅を作り始めた。 | |||
十年後の街の姿はもちろん | |||
私にもわからないが | |||
October 02, 2007 | |||
(玉名市 玉名) | |||
風も空もかわった。 | |||
総理大臣もかわった。 | |||
秋草を揺らしながら | |||
新しい地平へ、 | |||
旅立ちたい今日だ。 | |||
September 25, 2007 | |||
(鹿児島本線 玉名駅付近) | |||
真夏日つづきの | |||
過酷な夏に | |||
ようやく影が差した。 | |||
温泉ホテルでゆったりと | |||
過ごす我を夢想する午後の道 | |||
September 18, 2007 | |||
(玉名市 立願寺) | |||
平成19年9月11日 | |||
昼過ぎまで暑かった | |||
熊本の町に夕方から | |||
ぱらぱらと雨がはしった | |||
暮れ時の虹は、夏の終幕か | |||
September 11, 2007 | |||
(熊本市東部上空) | |||
日陰で汗を拭っていて | |||
ふと目をあげると前方に | |||
蒸気機関車のまぼろしが | |||
八代平野を駆けている | |||
行き先は秋の入り口かい | |||
September 04, 2007 | |||
(氷川町宮原) | |||
金峰山のかなた | |||
島原湾の上空に | |||
高々とわいた積乱雲が | |||
傾いた日差しの中で | |||
夕風に蹴散らされる | |||
August 28, 2007 | |||
(萩原町から) | |||
すみきった朝 | |||
晴れ渡った空 | |||
電車も軽々と動く | |||
連日陽にあぶられた | |||
カンナだけが少しくたびれた | |||
August 21, 2007 | |||
(新大江2丁目) | |||
驟雨に濡れた | |||
レールの彼方へと、 | |||
遠いボクの記憶をのせた | |||
焦げ茶色の客車を連ねて | |||
急行列車が走り去った | |||
August 14, 2007 | |||
(JR八代駅構内) | |||
夏に焙られた街から | |||
目に見えないけれど | |||
いろんなものが空に | |||
すいあげられていく | |||
遠くにあやしげな雲がわく | |||
August 07, 2007 | |||
(八代市前川) | |||
若者だったころ | |||
盆休みで九州にもどると | |||
花の色と山の色と | |||
そしてなにより | |||
空気の香りが違うのに驚いた | |||
July 31, 2007 | |||
(八代市横手町) | |||
その気になって探してみると | |||
日本中のあちこちの町外れに | |||
私たちの少年時代の | |||
夏の名残が朽ち果てながらも | |||
残っているのが見つかるのだ | |||
July 24, 2007 | |||
(人吉市内) | |||
中心気圧930で沖縄を通り | |||
そのまま九州の南東をかすめた | |||
台風が通り過ぎてしまった。 | |||
雨風は山地が遮ってくれたが | |||
シーズンはまだまだこれからだ。 | |||
July 17, 2007 | |||
(立田山上空) | |||
熊本市東部の住宅街を | |||
ゆったり蛇行する白川 | |||
これでもかと降る雨を集めて | |||
流れも早し時速40km | |||
水位も危うし4m超 | |||
July 10, 2007 | |||
(下南部1丁目) | |||
川沿いの道の先が | |||
そこだけ埃っぽいのは | |||
むかしどこかで見たような | |||
採石場と砂利プラントが | |||
黙々と働いているせいだった | |||
July 03, 2007 | |||
(甲佐町 豊内) | |||
あるいは強く | |||
今はやや弱く | |||
街の隅々まで濡らす | |||
長雨を小さな傘に受けて | |||
佇むものたちよ | |||
June 26, 2007 | |||
(人吉市上青井町) | |||
雨空の八代海に | |||
打ち捨てられたような | |||
浚渫船のかたまりが | |||
薄日を背景にすると | |||
みょうに魅力的だ | |||
June 19, 2007 | |||
(八代市千丁町) | |||
昔ながらの | |||
日本家屋に欠かせない | |||
畳表の原料が育つ田を | |||
見渡せば彼方に伸びる | |||
新幹線という名の砦 | |||
June 12, 2007 | |||
(八代市千丁町) | |||
鮎釣り解禁日の朝も | |||
豊かな川の水は | |||
変わることなく流れ | |||
今年も釣り人たちが集う | |||
自然とは、平和とは、この風景 | |||
June 05, 2007 | |||
(甲佐町 緑川) | |||
あの山のはるか向こうの東京で | |||
政治の闇のどろどろにまみれ | |||
政治家が自死したとの報を聞く | |||
思えばここは彼の選挙区の真ん中だ | |||
森を渡る風のほかは、あまりに静かだ | |||
May 29, 2007 | |||
(大津町杉水から阿蘇方向) | |||
五月の光のもと | |||
緑の草は輝きを増し | |||
竹の仲間は枯れ色にゆれる | |||
あいだを駆け抜ける | |||
バッタのような電車一両 | |||
May 22, 2007 | |||
(熊本電鉄 坪井川公園付近) | |||
交通安全運動に | |||
文句を言うつもりは | |||
ないんですけど。ただ、 | |||
欧風のスマートな車体を | |||
パトカー色にするとは… | |||
May 15, 2007 | |||
(大江5 交通局前) | |||
生身の人間が | |||
汗ばんで歩く町も | |||
四角く切り取ると | |||
ミニチュアカーのための | |||
ジオラマのような気もする | |||
May 08, 2007 | |||
(白山通り) | |||
うす曇りの日常生活に接近して | |||
ブルーな衝撃が編隊でかすめる | |||
軒下の洗濯物と並べて置いてさえも | |||
!心ひきつける衝撃だ! | |||
この誘惑で九条を変えたいんだろうか | |||
May 01, 2007 | |||
(九品寺3丁目) | |||
コーラ屋さんの | |||
トラックが停まっていたので | |||
歩道の内側へ進路を変えたら | |||
生垣の陰にたたずむ | |||
石の蛙いっぴき | |||
April 24, 2007 | |||
(サンリブくまなん前) | |||
町の真ん中の | |||
駐車場の片隅に | |||
置き忘れられたかのような | |||
三両の市電に | |||
ちょっとおどろく | |||
April 17, 2007 | |||
(大江5 旧交通局) | |||
どこの街でも | |||
どこの国でも | |||
場所と時期を選べば | |||
心が謙虚ならば | |||
見つけられる「美しい国」 | |||
April 10, 2007 | |||
(長六橋下流) | |||
宮本武蔵も | |||
西郷隆盛も | |||
夏目漱石も | |||
見たかもしれない | |||
朝もやの白川 | |||
April 03, 2007 | |||
(熊本大学工学部) | |||
歩道橋の上から | |||
電車通りを見渡すと | |||
思いのほか広くまっすぐで | |||
人生の先まで開けたような | |||
うれしさがよぎった | |||
March 27, 2007 | |||
(国府1丁目交差点) | |||
夏でも冬でも | |||
降っても晴れても | |||
毎日歩いた小さな駅の | |||
プラットホームを今日 | |||
飛び立つ若者がいる | |||
March 20, 2007 | |||
(豊肥本線 竜田口駅) | |||
半島のみかん山から | |||
雲間の光でかがやく海を | |||
見渡しているうちに | |||
今年の春はこんなところから | |||
一歩一歩近づいているのだ | |||
March 13, 2007 | |||
(国道266不知火海) | |||
今年の春先は気のせいか | |||
空気が澄み渡って | |||
風景のはっきりした日が多いが | |||
こんな日は紫外線も水も緑も | |||
遠慮なしに目に入り少々疲れる | |||
March 06, 2007 | |||
(七城 鴨川河畔公園) | |||
晴れなのか 雨なのか | |||
冬なのか 春なのか | |||
いまだ正体をみせぬ空に | |||
どこか異国風な雲が湧き出す | |||
こんな浮遊感も悪くはないね | |||
February 27, 2007 | |||
(菊池市 迫間川) | |||
肥後つばきの花のむこうに | |||
ところどころ湯煙をあげながら | |||
温泉街をまがりくねって流れる川 | |||
ここは山鹿温泉の奥座敷 | |||
冬の日の慰安が静かにひろがります | |||
February 20, 2007 | |||
(山鹿市 平山温泉) | |||
晴れ渡った日には | |||
手に取るように見える市街地が | |||
今日は霧もやの中で | |||
まるで遠くの大都会の一部のように | |||
よそよそしく見えたりもする | |||
February 13, 2007 | |||
(山鹿市 底原) | |||
駅のホームから見る景色に | |||
ヘッドセットから流れる | |||
何十年ぶりに聞く音楽が重なる | |||
そのころの辛い仕事の記憶も蘇るが | |||
やがて胸に広がる今の幸福を味わう | |||
February 06, 2007 | |||
(南熊本駅) | |||
日差しのある時は | |||
真冬といえどものどかな昼 | |||
墓地公園の高みにのんびり | |||
横たわる涅槃仏の顔の向こうには | |||
日々わずかづつ新幹線の高架が延びる | |||
January 30, 2007 | |||
(宇土市 五色山公園) | |||
見渡した風景の中に | |||
細くて真っ直ぐなすじを見ると | |||
もしや鉄道の廃線跡かと降りて行き | |||
橋梁の銘板に残る鉄道会社名を | |||
わざわざ確かめて満足したりする | |||
January 23, 2007 | |||
(美里町 熊延鉄道旧砥用駅付近) | |||
雲が低くたれこめた | |||
真冬の昼前の街 | |||
さっきから響くエンジン音が | |||
頭上に動いたような気がして | |||
見上げると、飛行船だった | |||
January 16, 2007 | |||
(宇城市 松橋上空) | |||
見渡す限りの空をわける | |||
風の切れ目の一直線が | |||
ゆっくり南へ移動すると | |||
天気図の記号の実物大の大きさが | |||
見慣れた地形と共に実感できる | |||
January 09, 2007 | |||
(宇土半島上空) | |||
ふだんは気に留めていないが | |||
日常生活があゆみを止める | |||
正月休みなんぞに | |||
視線の角度を変えてみると | |||
結構な大自然の傍にいたことに気付く | |||
January 02, 2007 | |||
(国道57 立野付近) | |||
二千と六年という名の | |||
今年も終わろうとしています | |||
この人間の世界にもし | |||
人生のような始めと終りがあるなら | |||
この節目はどんな年頃なんだろう | |||
December 26, 2006 | |||
(けやき通り) | |||
鉛色の冬空の下 | |||
見渡す景色にも | |||
モノトーンしか見えないのだが | |||
地平線にアイラインを引くように | |||
想像力で薄化粧することは出来る | |||
December 19, 2006 | |||
(エコパーク水俣) | |||
地図の上ではいかにも | |||
鄙びた第三セクターの | |||
線名にかわってしまったが | |||
大編成の貨物列車の通過時間は | |||
昔日の幹線鉄道がよみがえる | |||
December 12, 2006 | |||
(肥薩おれんじ鉄道水俣付近) | |||
天気が続いたあとに | |||
曇りがちて雨も降り | |||
気温が平年を上回っていたら | |||
埋め合わせをするように | |||
底冷えがしのびよる | |||
December 05, 2006 | |||
(菊陽町 杉並木公園) | |||
いつものように | |||
秋がふかまり | |||
いつものように | |||
12月が近づく | |||
街がほの赤く色づく | |||
November 28, 2006 | |||
(平成2 くまなんスイング館) | |||
秋や昔の秋ならぬ | |||
もみじの錦を目にしても | |||
青春は戻らず | |||
わが身は疲労気味。 | |||
今ひとたびの夢はいずこに | |||
November 21, 2006 | |||
(石原2 運動公園) | |||
ながいながい人生の | |||
なかばを越すころでも | |||
心ときめいた日を | |||
自由に思い起こせるし | |||
想像力で遊んだりもできる | |||
November 14, 2006 | |||
(合志市須屋) | |||
思い出の中の少女は | |||
いつも光の中にいて | |||
ボクの悩みなど | |||
つゆほども知らず | |||
跳びはねているのがいい | |||
November 07, 2006 | |||
(平成中央公園) | |||
今日で十月が終わるのだが | |||
また今日も最高気温25℃超の | |||
いわゆる夏日だそうな | |||
沖縄にでも居るつもりになろうかと | |||
唐きび畑の道で考える | |||
October 31, 2006 | |||
(大津町 大津) | |||
晴れ渡った碧空に | |||
突如飛来した政府専用機 | |||
熊本でどっかの国との | |||
緊急首脳会談でもあるのかと | |||
思ったが…ただの訓練だった | |||
October 24, 2006 | |||
(熊本空港上空) | |||
学校帰りの公園で | |||
汗ばんでボールを投げる | |||
半袖だから | |||
素手で汗をぬぐう | |||
五時半なのに日がしずむ | |||
October 17, 2006 | |||
(馬渡1丁目) | |||
八代の町は | |||
送電線も多いけれど | |||
なにより水路の多い町 | |||
水位の異なる水路が | |||
縦横に隣接して走る | |||
October 10, 2006 | |||
(八代市 西片町) | |||
繁華街の裏手の通り | |||
ブロック塀のかげに | |||
不埒な通行人を見張るのか | |||
看板の真下で睨む姿が | |||
なかなか絵になっているよ | |||
October 03, 2006 | |||
(県内某所) | |||
高速道の橋脚を | |||
たわわの稲穂が埋め尽くす | |||
その実は秋の色に | |||
熟れてかがやくが | |||
海に湧く雲だけが夏のなごり | |||
September 26, 2006 | |||
(南九州道 日奈久IC手前) | |||
暑さもひときわだったけど | |||
今年は冬もきびしいかも | |||
熊本の町はごくゆるやかに | |||
西に向かってひろがる | |||
ときどき夕陽の美しい町 | |||
September 19, 2006 | |||
(本山町) | |||
道端の草の穂が揺れて | |||
足を止めて見た | |||
日差しは暑いのだが | |||
山と河と秋草を通って来た | |||
風を浴びると心地よいのだ | |||
September 12, 2006 | |||
(八代市 夕葉町) | |||
急流球磨川も下りきり | |||
おだやかに広がった前川から | |||
そのまま対岸の天草まで | |||
不知火の海をすべろうか | |||
あてない旅の影をひいて | |||
September 05, 2006 | |||
(八代 内港) | |||
青少年たちよ | |||
夏休みが終わるからといって | |||
嘆くんじゃないよ | |||
よくあじわってごらん | |||
毎日学べる楽しさを | |||
August 29, 2006 | |||
(熊本市 平成3) | |||
オトナになった日の記念品を | |||
梢の中ほどにぶらさげたまま | |||
セミの本体は早くも | |||
ひと夏の夢を見終えて | |||
地面にころがっていたりする | |||
August 22, 2006 | |||
(熊本市 楡木) | |||
川沿いの県道の傍らに | |||
きわだつ色を放って咲く花 | |||
周りに日陰のない場所に | |||
八月の直射は厳しく | |||
足を止め花に気付く者もすくない | |||
August 15, 2006 | |||
(玉名市溝上) | |||
八月の通勤電車は | |||
夏休みの人数分すいている | |||
のんびり見上げた車内吊りに | |||
夏の遊びの誘いを受けて | |||
金と暇のある我を夢想したりする | |||
August 08, 2006 | |||
(JR九州 1430M列車内) | |||
何十回も夏をすごした | |||
夏の雲ひとつとっても | |||
いろんな場面の | |||
いろんな夏の日の思い出の | |||
背景にあてはまるのだ | |||
August 01, 2006 | |||
(玉名市 菊池川) | |||
頭上も中空も | |||
そして山々も大地も | |||
長かった梅雨のせいで | |||
これ以上含みきれないほど | |||
水気をかかえている | |||
July 25, 2006 | |||
(人吉市東間町) | |||
オジサンが18のときに | |||
青春18切符がもしあったら | |||
今と違って長編成で | |||
長距離を走る客車の普通列車が | |||
沢山あったので楽しかったろう | |||
July 18, 2006 | |||
(JR肥薩線 人吉駅) | |||
テキスタイルのパターンのような | |||
整列する稲の苗とコサギ | |||
潤す水とその中に棲む | |||
水中生物も含めて | |||
活かして残したい風景 | |||
July 11, 2006 | |||
(玉名市 岱明町) | |||
柳川から大牟田以北が | |||
カササギの繁殖エリアの境目だと | |||
これまでなんとなく思っていたのですが | |||
その境目がじわじわと南下したのか | |||
熊本県下の山鹿や玉名でカチャカチャ鳴いてます | |||
July 04, 2006 | |||
(玉名市岱明町) | |||
あまり語られることもないが | |||
ネムの花がちょっと気になる | |||
飾り物のような緋扇を | |||
梢の上側に整列させて | |||
風を選んで独り翔ぶ | |||
June 27, 2006 | |||
(錦町 一武) | |||
遠い少年の日に | |||
希望を抱いて走り始めた | |||
鉄路の左右あちこちで | |||
いろんなものを見聞きしたけど | |||
この先もまだ続いてるんだよね | |||
June 20, 2006 | |||
(人吉市下城本町) | |||
春と夏の境目を | |||
梅雨前線がかく乱する | |||
半袖は寒かったと思ったり | |||
公園の子等が夏休みかと思ったり | |||
季節を計りかねる吾が頭と体 | |||
June 13, 2006 | |||
(平成中央公園) | |||
栗の花にであうと | |||
奇妙な形に | |||
踊り子の衣装を | |||
妖しげな香りに | |||
青春のいきれを想う | |||
June 06, 2006 | |||
(御船町七滝) | |||
雲が低くたちこめる | |||
日常生活の上空を | |||
どこから誰を運んできたのか | |||
防災ヘリコプターが慌ただしく | |||
病院の屋上へ降りてくる | |||
May 30, 2006 | |||
(熊本赤十字病院) | |||
見わたせば竹やぶが | |||
奇妙な色を散らしている | |||
ひょっとこれは竹の花? | |||
よく見れば黄変しているのは葉で | |||
麦秋ならぬ竹の秋というそうです | |||
May 23, 2006 | |||
(西梶尾町) | |||
五月のなかばで | |||
湿った天気が続くので | |||
このまま入梅なんてことに | |||
もしもなったら | |||
今年はどんな夏がくることやら | |||
May 16, 2006 | |||
(徳王町) | |||
川と緑の多い街を | |||
ふるさとに持つことは | |||
思い出のいろんな場面に | |||
いろんな色の川と緑を | |||
蘇らせることが出来ること | |||
May 09, 2006 | |||
(長六橋上流) | |||
ふだんより空いた道路を | |||
いつもと逆に | |||
郊外へとむかうと | |||
休日の光を浴びた街は | |||
思いがけない色で輝く | |||
May 02, 2006 | |||
(国体道路 長嶺南4) | |||
ハナミズキの道を | |||
つつむ空気は | |||
春のそよ風と | |||
雨季の湿り気と | |||
初夏の光の組み合わせ | |||
April 25, 2006 | |||
(平成3丁目) | |||
この都市の持つ | |||
さまざまな風貌を | |||
季節によって | |||
天候によって変わる姿を | |||
もっと知りたい | |||
April 18, 2006 | |||
(神水本町 斉藤橋) | |||
右に住宅 | |||
左には公園 | |||
真ん中の道路は | |||
都心へのケヤキ並木 | |||
住むのに悪くない街だよね | |||
April 11, 2006 | |||
(錦ヶ丘) | |||
こんなに日本中の | |||
其処かしこに | |||
桜並木がふえて | |||
今日何度目かの | |||
花見をしながら通る | |||
April 04, 2006 | |||
(平成さくら通り) | |||
この公園のある場所に | |||
昔日の剣豪が | |||
本当に眠っているとしたら | |||
何度目の桜を見て | |||
この郷に何を思うかしら | |||
March 28, 2006 | |||
(武蔵塚公園) | |||
明るい日差しに向けて | |||
新しい日々に向けて | |||
それぞれの想いを | |||
胸に秘めているのか | |||
車の人よ列車の人よ | |||
March 21, 2006 | |||
(菊陽町 豊肥本線) | |||
グレートーンの | |||
冬雲がようやく消える | |||
見渡す視界は | |||
かすみが掛ってはいるが | |||
彼方まで拡がる | |||
March 14, 2006 | |||
(八王寺、九品寺遠景) | |||
放射冷却で | |||
かじかんだ町を | |||
春の色をふくんだ | |||
陽光が少しずつ | |||
暖めはじめる | |||
March 07, 2006 | |||
(御領7丁目) | |||
九州の二月は | |||
枯れ草色がベースだが | |||
晴れた日に目をこらせば | |||
春の胎動が | |||
地の底から伝わる | |||
February 28, 2006 | |||
(南阿蘇村) | |||
商店の軒先をかすめ | |||
民家の玄関を横切り | |||
丸木の電柱から電気を受けて | |||
この町の電鉄は | |||
ゆっくりと走ります | |||
February 21, 2006 | |||
(坪井4丁目) | |||
日曜日の午後だった | |||
繁華街をいつか外れて | |||
川向こうの裏町へ | |||
そぞろ渡る頭上を一羽の鳩が | |||
銀座橋へ突進したのだ | |||
February 14, 2006 | |||
(安巳橋より) | |||
産業道路のわきに | |||
逓信病院の昔から | |||
翼を拡げた建物が | |||
マンション群の後ろ盾を得て | |||
城壁の如くそびえる | |||
February 07, 2006 | |||
(新屋敷1丁目) | |||
寒気に曇った光の中を | |||
仕事場へむかう車たち | |||
行く手にかすんだ街の姿に | |||
テールランプが | |||
希望の温もりを運ぶ | |||
January 31, 2006 | |||
(龍田陳内4丁目) | |||
透き通った風の中 | |||
産業道路を東へすすむ | |||
警察学校前の | |||
ゆるやかな坂をあがったら | |||
道の先端は雪の阿蘇へ続いていた | |||
January 24, 2006 | |||
(渡鹿4丁目) | |||
冷たい風に | |||
からだが凍えたら | |||
見渡すけしきに | |||
いろどりをつけて | |||
音楽のベールをかけてみましょう | |||
January 17, 2006 | |||
(山鹿市 鹿本町) | |||
鉄道の跡 | |||
学校の跡 | |||
世の中の | |||
サイズが減ると | |||
これからもっと増えるのか | |||
January 10, 2006 | |||
(植木町 鹿本鉄道跡) | |||
明るい道を | |||
目指していたら | |||
ふいに出た | |||
陽光に充ちた | |||
電車通り | |||
January 03, 2006 | |||
(大甲橋) | |||
部屋に戻って | |||
窓のカーテンを | |||
ひらくと | |||
お疲れ様でしたと | |||
イブニングサン | |||
December 27, 2005 | |||
(水俣市) | |||
あまくさの | |||
山路見おろす | |||
果樹園の | |||
パール柑ぬらす | |||
オレンジレイン | |||
December 20, 2005 | |||
(新和町 大田尾) | |||
うつ伏せた九州の | |||
背骨のでっぱりのような | |||
阿蘇の頂きにそって | |||
北西の季節風が | |||
粉ざとうをトッピングした | |||
December 13, 2005 | |||
(高森町 国道325より) | |||
時雨れた街の過ごし方 | |||
絵になる港の景色をきめて | |||
ブルースや歌謡曲を | |||
頭の中でながしながら | |||
待つ人の物語を考えます | |||
December 06, 2005 | |||
(本渡市 亀川) | |||
公園のベンチから | |||
遠くの景色を見ていると | |||
今じゃない過去や未来に | |||
虚構を演じているような | |||
白日夢に吸い込まれたりする | |||
November 29, 2005 | |||
(八代市合地公園) | |||
午前11時の陽を浴びて | |||
牛深からの高速船 | |||
蹴立てた波の船足ゆるめ | |||
静かな港へ滑り込む | |||
ぼちぼち棹を仕舞おうか | |||
November 22, 2005 | |||
(水俣港) | |||
晴れ渡った空の下 | |||
南西の方角から | |||
遠くの景色がぼやけてくる | |||
季節はずれの黄砂と聞いても | |||
不透明なアジアの未来がよぎる | |||
November 15, 2005 | |||
(黒石原演習場) | |||
いろんなことに | |||
出あったり | |||
見聞きしてきたので | |||
何に驚くということもないが | |||
天気の良い朝はやっぱり嬉しい | |||
November 08, 2005 | |||
(南熊本駅前) | |||
どんなことに出会っても | |||
自分の中から | |||
答えをみつけだして | |||
これると思う | |||
あとはいかに自信を持つかだ | |||
November 02, 2005 | |||
(西合志町みずき台) | |||
雨混じりの風に | |||
寒さを感じたときは | |||
温泉のくつろぎを想像しよう | |||
心の寂しさを感じたら | |||
美味しい鍋物を想像しよう | |||
October 25, 2005 | |||
(平成2丁目) | |||
静かな裏通りの | |||
ブロック塀の上で | |||
欲張らずに | |||
意地も張らずに | |||
暮らしてるんだね | |||
October 18, 2005 | |||
(熊本県内某所) | |||
日本のはじの九州の | |||
これ以上西はいよいよ海だと | |||
そんな場所を球磨川の水は | |||
静かに考え深げに | |||
流れているような気がする | |||
October 11, 2005 | |||
(八代市高下東町) | |||
いつのまにか | |||
傾くのが早くなった夕陽に | |||
片側だけ照らされた街を | |||
夕餉の肴を考えながら | |||
ゆっくり家路にむかう | |||
October 04, 2005 | |||
(馬渡1丁目 足原橋) | |||
ゆっくりとゆっくりと | |||
季節がうごいて | |||
日陰とひなたの | |||
人にとっての位置関係が | |||
まさに逆転する瞬間です | |||
September 27, 2005 | |||
(熊本市役所前) | |||
干拓地に広がる | |||
はてしない水田の | |||
緑と黄金色の中間に | |||
呼応したかのように | |||
秋へ移ろう空模様 | |||
September 20, 2005 | |||
(八代市 水島) | |||
オレンジロードの両側に | |||
はるかにつづく | |||
柑橘の枝に目をやると | |||
色づく頃合を静かに待つ | |||
濃緑色の果実の存在感が頼もしい | |||
September 13, 2005 | |||
(天水町 小天) | |||
満員の客と沿線のたくさんの人に | |||
見送られて走ったあそBOY | |||
次の日からがらんとした客車を | |||
同じ時間に黙って引っ張る | |||
万能機関車DE10型もいずれは消えるのか | |||
September 06, 2005 | |||
(南熊本、平成駅間) | |||
充実した秋を | |||
過ごすためには | |||
夏のあいだに | |||
からだとこころを | |||
適度に疲労させるのがコツです | |||
August 30, 2005 | |||
(玉名市 菊池川河口) | |||
病気もしなかったし | |||
おいしいビールも飲んだし | |||
親孝行もちょっとした | |||
夏に思い残すことはなし | |||
早めに読書の秋をはじめよう | |||
August 23, 2005 | |||
(県立図書館前) | |||
八月もなかばを過ぎて | |||
ゆっくりと | |||
踵をかえす夏が | |||
うしろ姿にはなったが | |||
いまだしっかりと街をかかえる | |||
August 16, 2005 | |||
(本荘交差点) | |||
くだる くだる | |||
緊張して くだる | |||
せまる水と岩を体に感じて | |||
少しの危険も負いつつ | |||
アクティブに くだる | |||
August 09, 2005 | |||
(球磨川 二股瀬付近) | |||
くだる くだる | |||
ゆっくりと くだる | |||
熟練の船頭に任せて | |||
隊列をくんで | |||
のんびりと くだる | |||
August 02, 2005 | |||
(球磨川 馬場付近) | |||
ハグロトンボに案内されて | |||
林の径へと分け入ると | |||
やがて水のせせらぐ音 | |||
眼前にひろがる幾多の緑は | |||
心の奥の桃源郷へと我を誘う | |||
July 26, 2005 | |||
(人吉市 下戸越町) | |||
ふと出会った川に沿って | |||
想い出をさかのぼると | |||
遠い夏の日に | |||
垣間見たような | |||
懐かしい翠(みどり)の橋 | |||
July 19, 2005 | |||
(人吉市 球磨川) | |||
この街の各家庭に | |||
はりめぐらしたパイプを通して | |||
昨日の悩みや、明日の憂いを | |||
吸い上げてタンクに保管し、 | |||
一杯になったら空の彼方へ放出いたします | |||
July 12, 2005 | |||
(萩原町 西部ガス熊本工場) | |||
希望が見つけにくい世の中に | |||
緑のやすらぎが貴重な時代に | |||
青空と白雲の下に実現した | |||
光と 森の 街 | |||
結構うまくいったネーミング | |||
July 05, 2005 | |||
(菊陽町津久礼 光の森) | |||
メインストリートが交差する | |||
夏と梅雨が交差する | |||
人の気持ちが交差する | |||
殺到する矢印が | |||
固有のベクトルを主張する街角 | |||
June 28, 2005 | |||
(電車通り 水道町交差点) | |||
午まえの官庁街に | |||
吹く風はあおく | |||
自転車の高校生は | |||
中間試験帰りか | |||
並ぶブラウスが押し寄せる | |||
June 21, 2005 | |||
(二の丸 合同庁舎前) | |||
緑が増し | |||
気温が増し | |||
湿度が増す | |||
日本の六月の | |||
趣きが深まる | |||
June 14, 2005 | |||
(菊池市 水源) | |||
日々の暮らしの中の | |||
停滞しがちな部分に | |||
できることならば | |||
赤い特急列車を | |||
臨時停車させてみたい | |||
June 07, 2005 | |||
(豊肥本線 平成駅) | |||
今はずっと座って待っている | |||
眼の前の景色の中に | |||
心を揺らすヒントが | |||
ふいに現れはしないかと | |||
日差しの中でただ信じている | |||
May 31, 2005 | |||
(菊池平野) | |||
いつだって楽しいことを | |||
考えようとするのだが | |||
ほんとうに心の底から | |||
ウキウキするような事の | |||
断片をつかむのって難しい | |||
May 24, 2005 | |||
(平成中央公園) | |||
日曜の朝10時、駅前 | |||
同じスタートラインを踏む | |||
空港バス・市内電車・けいりんバス | |||
それぞれの箱の中の乗客の | |||
過ごす一日って違うよなあ | |||
May 17, 2005 | |||
(熊本駅前) | |||
西の空に日が傾いて | |||
西の海に川はそそぐ | |||
日はこの街を照らし | |||
川はこの街をうるおす | |||
橋にたたずみ西を眺める私 | |||
May 10, 2005 | |||
(白川小磧橋下流) | |||
緑の世界を | |||
自転車こいで | |||
走り抜けていた | |||
高校生の私と今の自分の | |||
接点は今も、さがせばある筈 | |||
May 03, 2005 | |||
(宇城市小川町) | |||
遠い遠いところから | |||
続いてきているような | |||
むかしむかしの頃から | |||
つながっているような | |||
ハナミズキの道が懐かしい | |||
April 26, 2005 | |||
(西原2丁目) | |||
寝起きをしている | |||
暮らしの場に寄り添って | |||
何もいわずに昼も夜も | |||
流れつづける河よ | |||
汲めども尽きぬ河よ | |||
April 19, 2005 | |||
(渡鹿8丁目) | |||
小枝のしとねに | |||
産み落とした蒼いたまごを | |||
ときにカラスと空中戦をしながら | |||
まもり続けた君よ 遠く我も | |||
雛の無事を祈って居るぞ | |||
April 12, 2005 | |||
(山鹿市内某池) | |||
模型鉄道のような | |||
この街の駅の風景を | |||
新しい日常の一部にする | |||
新入生、新社会人に | |||
ようこそそして幸おおかれと | |||
April 05, 2005 | |||
(JR水前寺駅) | |||
青空の下、誰かと腕を組み | |||
丘をこえてみようか | |||
それとも独りで | |||
日がな一日 | |||
丘のてっぺんでぼーっとしてようか | |||
March 29, 2005 | |||
(菊鹿町 宮原付近) | |||
黒い機関車が | |||
煙をはきながら | |||
ゆっくりやって来ます | |||
きっと春を引っぱってくる | |||
疑念をどけて、信じます | |||
March 22, 2005 | |||
(龍田弓削 出村付近) | |||
都市の風景を | |||
切り取ってみても | |||
学生の目で見るのと | |||
勤め人の目で見るのとでは | |||
美しさも輝きも随分ちがう | |||
March 15, 2005 | |||
(南熊本駅前) | |||
地上に雲が下りてきた朝に | |||
見晴らしのいい山に | |||
のぼってみると | |||
九州の地形もなかなか | |||
水墨画の味わいさえ有るじゃないか | |||
March 08, 2005 | |||
(菊池方面と阿蘇遠景) | |||
雲がうごき光が変わる | |||
年度が変わり人がうごく | |||
寒さとあたたかさと | |||
不安と期待感の | |||
ないまぜになった三月 | |||
March 01, 2005 | |||
(東バイパス県庁入口) | |||
二月の風景の中で | |||
川の流れのそばに | |||
葉のない枝を寒々とひろげる | |||
おまえもやがて恵みの花を | |||
たわわに咲かせるのか | |||
February 22, 2005 | |||
(山鹿市 岩野川) | |||
いつだって春は | |||
突然やって来るのではなく | |||
私達が日々の暮らしに | |||
追われている瞬間も | |||
春はゆっくり動き続けている | |||
February 15, 2005 | |||
(武蔵塚公園の紅梅) | |||
私とおなじ頃に生まれた | |||
雨蛙色の電車が | |||
独り渋谷をあとにして | |||
九州の地方私鉄の枝線を | |||
ゆっくり往き来する | |||
February 08, 2005 | |||
(熊本電鉄 上熊本駅) | |||
透き通った朝の空気に | |||
低く鈍くただよう陽光 | |||
けやきの枝も沈黙し | |||
緑なす群集のそぶりも見せぬ | |||
きさらぎ 冬の街道 | |||
February 01, 2005 | |||
(大津町灰塚) | |||
氷雨に濡れながらも | |||
街はところどころに灯りをともし | |||
静かに営みをつづける | |||
その中に暖かさを見出せるとすれば | |||
魂と呼び合った輝きだろうか | |||
January 25, 2005 | |||
(JR熊本駅前) | |||
あの丘のむこうに何があるのか | |||
車に乗ってすぐに | |||
行って見られる今の私と | |||
丘のむこうにあるものを | |||
夢想することの出来た少年時代と | |||
January 18, 2005 | |||
(白川より 楠段丘) | |||
モノトーンの冬の空の下で | |||
地上の色も心なしか | |||
あせて見える | |||
こんな日には | |||
どこか遠い処へ思いを馳せよう | |||
January 11, 2005 | |||
(九品寺1丁目 白川教会北側) | |||
年があけると | |||
都市のあちこちで | |||
おめでたい、おめでとうと | |||
人々は言い交わし | |||
寿ぐのはリセットした日付 | |||
January 04, 2005 | |||
(御領から帯山、水前寺方面) | |||
冬の都市の空気は | |||
おだやかにながれ | |||
街の暮らしは今年も | |||
ごくわずかの変化だが | |||
感覚をとぎすまして見続けよう | |||
December 28, 2004 | |||
(九品寺交差点) | |||
朝のすきとおった空気も | |||
やさしく斜めに差す光も | |||
考えようによっては | |||
道路や鉄道のつながりさえ | |||
尽きることなく万人にひらかれている | |||
December 21, 2004 | |||
(豊肥本線 武蔵塚駅) | |||
毎年おなじように | |||
混雑する12月の街の | |||
整然と動く車の流れ | |||
怒りや対立の空気の中で | |||
市井の善意よ健やかなれ | |||
December 14, 2004 | |||
(国道3号線 水道町交差点) | |||
ことし幾度も襲った | |||
台風の風にも耐えて | |||
しがみついてようやく | |||
紅葉した葉っぱたち | |||
紅葉と雇用がだぶる晩秋の道 | |||
December 07, 2004 | |||
(菊陽町 杉並木街道) | |||
想い出を見つめ | |||
昨日に照れたり | |||
地図をたどり | |||
明日の道を考えたり | |||
旅の窓に去来する思い | |||
November 30, 2004 | |||
(二の丸駐車場 九州横断バス) | |||
川の堤を自転車で通っていた頃 | |||
遠い道のりや向かい風を | |||
苦にはしなかったが | |||
豊かな川や風景の価値を | |||
気にとめることもしなかった | |||
November 23, 2004 | |||
(延岡市 五ヶ瀬川) | |||
肥後の在所の村だった | |||
小山の里に陽がさして | |||
バイパスや高速のインターや | |||
運動公園が次々にできて | |||
山はしずかに冬を迎えます | |||
November 16, 2004 | |||
(熊本ICそば神園山方面) | |||
ジャケット羽織って家をでる | |||
11月の熊本の街は | |||
日陰でこそ秋だが | |||
正面から陽を浴びると | |||
小春にあらず、インディアンサマー | |||
November 09, 2004 | |||
(花畑町 熊本城前電停) | |||
言葉にならない気持ちを | |||
残したり伝えたりするために | |||
絵に描いたり、音を奏でたり | |||
格闘する一日もあって良い | |||
11月3日は文化の日 | |||
November 02, 2004 | |||
(大江2丁目 県立劇場前) | |||
夕日を受けて | |||
物悲しくなるよりも | |||
つぎの日のことを考えよう | |||
今年の残り日を数えるのでなく | |||
来年のしあわせを考えよう | |||
October 26, 2004 | |||
(白川 長六橋) | |||
歩きつづけます | |||
季節がまた変わろうとも | |||
歩きつづけます | |||
荒野の風にこずえが揺れても | |||
靴ひもむすびて歩きます | |||
October 19, 2004 | |||
(菊陽町 原水) | |||
きっと自分でも | |||
想像できないくらいの | |||
チカラを秘めていたのに | |||
ずっと気付かずに | |||
ブレーキをかけていたのかもしれない | |||
October 12, 2004 | |||
(豊肥本線 三里木、原水間) | |||
あせってみたって | |||
しかたないし | |||
考え抜いた理屈が | |||
正しいわけでもない | |||
自然にわいた考えで、決めよう | |||
October 05, 2004 | |||
(龍田9丁目付近) | |||
碧空の下で | |||
空気や雲と無関係に | |||
回転しているような大地だが | |||
どんなに暑くても | |||
あちこちに秋を身にまとっている | |||
September 28, 2004 | |||
(戸島町 熊本空港進入路) | |||
今年は残暑も祭りも遅いから | |||
冬が突然やって来るよ | |||
そんな声にせきたてられて | |||
あせってみたりしても | |||
急げば汗をかくばかり | |||
September 21, 2004 | |||
(熊本高森線 白山交差点) | |||
山の向こうからきた | |||
雲がすべるように流れ | |||
頭上にかかると | |||
山の付近では代わって | |||
青空から陽が差すのがうれしい | |||
September 14, 2004 | |||
(北バイパス 清水新地) | |||
はるか南の海から | |||
次々と押し寄せる | |||
暗雲と突風は、またも | |||
スーパーコンピュータの予想通り | |||
九州へむかってマガッテクルノカ | |||
September 07, 2004 | |||
(白山通り 南熊本交差点) | |||
むかし小学生の頃 | |||
夏休みのあいだに引越しして | |||
9月1日から転校したことがある | |||
残暑の中どこかよそよそしい街に | |||
ふと、そんな記憶がよみがえる | |||
August 31, 2004 | |||
(出仲間1丁目 けやき通り) | |||
北海道の学校が優勝した | |||
甲子園の高校野球 | |||
日本の小さい女性が優勝した | |||
マラソンの丘のオリンピック | |||
一夜明けた街に季節の変わる風 | |||
August 24, 2004 | |||
(産業道路 本荘交差点) | |||
盆休み、バカンス休暇 | |||
夏休み、家族旅行 | |||
笑って、食べて、汗をかいて | |||
ぎっしり詰まった想いを乗せて | |||
心なしか機関車も重い | |||
August 17, 2004 | |||
(豊肥本線武蔵塚駅南) | |||
8月の陽に焙られた | |||
熱いコンクリートの都市も | |||
夏休みの一日に訪れた | |||
小学生にとっては | |||
思い出に残る美しい街かもしれない | |||
August 10, 2004 | |||
(本山・琴平付近) | |||
上り坂をようやく越えて | |||
ほっとしたら | |||
また、上り坂 | |||
歩いている者だけが知る | |||
ポテンシャルの負荷と価値 | |||
August 03, 2004 | |||
(合志町すずかけ台) | |||
あまりにも夏らしく | |||
暑すぎる日々に | |||
涼をもとめ疲労回復をもとめ | |||
経済活動は活発になり | |||
好景気のおこぼれは我にありや | |||
July 27, 2004 | |||
(流通団地) | |||
ふと、通りに目をやると | |||
冷房付き電車がゆっくりと | |||
道の真ん中をすべって行く | |||
蒸し暑い肉体を抜け出して | |||
思いは電車と共に逃げ去る | |||
July 20, 2004 | |||
(九品寺交差点) | |||
この歳になると、まだ梅雨も明けず | |||
小中学校の1学期も終わらず | |||
もちろん甲子園の高校野球も | |||
始まらないうちから | |||
夏の終わりの憂いを想ったりもする | |||
July 13, 2004 | |||
(渡鹿4丁目) | |||
夏、熊本の歩行 | |||
荷物を持って汗をかいて | |||
橋のたもとで通りをそれる | |||
水をたたえた河に寄り添い | |||
私は明るい道を選べる | |||
July 06, 2004 | |||
(新屋敷2丁目) | |||
夏への期待と | |||
疲労のため息と | |||
暑さと湿度のまざった | |||
複雑でおだやかな風景が | |||
この都市の周囲にひろがる | |||
June 29, 2004 | |||
(熊本ICそば神園山方面) | |||
青空もくつろぎ | |||
浮雲もくつろぎ | |||
山肌にところどころ | |||
白っぽく光る | |||
栗の花が風にそよぐ | |||
June 22, 2004 | |||
(立田もえぎ台付近) | |||
仕事の疲れを吹き飛ばす | |||
緑の川風の中で | |||
仲間と叫び合う | |||
熊本の若者たちの | |||
中身の濃い休日 | |||
June 15, 2004 | |||
(城南町 緑川) | |||
人の営みは | |||
なだらかに動き | |||
巨きな樹木は | |||
街道と鉄道に | |||
影を渡しかける | |||
June 08, 2004 | |||
(龍田町 弓削) | |||
雨のめぐみは | |||
尽きることなく | |||
街々をうるおし | |||
私もいつしか | |||
みずびたし | |||
June 01, 2004 | |||
(福岡市 天神) | |||
あざやかな | |||
場面を予感させる | |||
木々のみどり、 | |||
一口にみどりと言っても | |||
言い表せないような みどり | |||
May 24, 2004 | |||
(宮内 藤崎台) | |||
五月雨の気配の雲の列 | |||
潤いを秘めた風 | |||
車列の交差する道路 | |||
へばりつく地表は | |||
圧倒的な濃緑色 | |||
May 18, 2004 | |||
(戸島4丁目) | |||
気温が変わり | |||
湿度が変わり | |||
天気が、そして季節が | |||
変わるように | |||
人と心もいつしか変わります | |||
May 11, 2004 | |||
(水前寺2丁目) | |||
高圧電線と | |||
家庭用配電線 | |||
幹線道路と | |||
生活道路 | |||
そして目に見えない情報のライン | |||
May 04, 2004 | |||
(菊陽町 みらい大橋北詰) | |||
土地区画整理の | |||
看板だけが立っていた | |||
野原の中の県道が | |||
人とお金と情報の行きかう | |||
ストリートになる | |||
April 27, 2004 | |||
(菊陽町 県道住吉熊本線) | |||
青空と明るい陽射しを | |||
楽しむ日々に | |||
かれることなく | |||
私たちの街を潤してくれる | |||
ゆたかな川がある | |||
April 20, 2004 | |||
(白川 泰平橋付近) | |||
大地に寄れば | |||
大地の恵み果てなく | |||
通りすがりの | |||
風景を賞でれば | |||
我に生活の憂いなし | |||
April 13, 2004 | |||
(上南部1丁目付近) | |||
のどかに陽を受け | |||
浮き立つ街を | |||
四角く切り取り | |||
心に刻みつつ | |||
春は過ぎゆく | |||
April 06, 2004 | |||
(清水町兎谷) | |||
田園の残る住宅地へ | |||
2両編成の普通電車が | |||
運んで帰ったものは | |||
それぞれの家族の | |||
完結しかけた休日か | |||
March 30, 2004 | |||
(龍田8丁目 豊肥本線) | |||
眠った草木を揺り覚ます | |||
容赦ない春 | |||
引きかえせない | |||
待ったなしの春 | |||
時々たちどまりながら進む季節 | |||
March 23, 2004 | |||
(壺川1丁目 坪井川) | |||
確定申告の会場を出ると | |||
コブシだかモクレンだか | |||
枝じゅうハンカチのように | |||
花開いているのを見たが | |||
なんだか早すぎる気もする | |||
March 16, 2004 | |||
(花畑町 産文会館前) | |||
光多い彼方へすすむ | |||
午後のさすらい | |||
暗闇を越えて | |||
めぐり逢いたい | |||
まだ見ぬひとびと | |||
March 09, 2004 | |||
(坪井川緑地付近) | |||
三月の陽射しが | |||
街を照らし | |||
街に追い立てられ | |||
車を走らせる | |||
私とこの街の暮らし | |||
March. 02, 2004 | |||
(新町1丁目) | |||
旅の道に想うのは | |||
かいま見る人々の | |||
土に根ざした生活と | |||
山や風や木々の安息 | |||
私を待つ人の居ることの喜び | |||
February 24, 2004 | |||
(合志町 栄) | |||
ふとこぼれだした | |||
断片の風景に | |||
音こそ付いてはいないが | |||
風の香りは | |||
たしかに甦る | |||
February 17, 2004 | |||
(手取本町 市役所前) | |||
自転車に乗って街へ出る | |||
今日は景色が透き通っている | |||
心の中で音楽を鳴らす | |||
流れる景色といっしょに | |||
短編映画がひとつ出来た | |||
February 10, 2004 | |||
(石原町 運動公園) | |||
枯れ枝を渡る風は | |||
いまだつめたく | |||
地は霜でぬかるむ、 | |||
春にこの身を寄せようと | |||
頃合はかって踏み出す一歩 | |||
February 03, 2004 | |||
(菊陽町 古閑原) | |||
木枯らしの町にときどき | |||
陽は差すけれどすぐにかげり | |||
株価はやや上がっても心もとなく | |||
兵はバビロンへ飛び行く | |||
心ひそかに我ただ春をまつ | |||
January 27, 2004 | |||
(菊陽町 新山・光の森) | |||
冬時雨に濡れた | |||
軌道敷の石畳に | |||
前照灯の光はねかえり | |||
しばし叙情に浸る | |||
カローラバンの運転席 | |||
January 20, 2004 | |||
(熊本市 蔚山町電停) | |||
成人の日も過ぎれば、 | |||
昔で言えば「薮入り」。 | |||
流通業サービス業そのほか | |||
年末年始も奉公に勤めた皆様 | |||
お疲れ様、どうぞひといき入れて下さい | |||
January 13, 2004 | |||
(熊本市河内町より宇土方面) | |||
夜が明けたら一番早い | |||
飛行機のチケットを買って | |||
飛び立ちます | |||
まっすぐに前をみあげて | |||
求めるものをさがしに行きます | |||
January 06, 2004 | |||
(熊本空港) | |||
ふるさとへつづく道は | |||
はじめは川に沿い | |||
やがて曲がりながら坂道になります | |||
九州の山に見守られながら | |||
今年もふるさとへ向かいます | |||
December 30, 2003 | |||
(阿蘇 高森外輪山) | |||
木枯らしに吹かれて | |||
街路樹が色づき | |||
やがて街が色づきます | |||
ねがうのは人のこころも | |||
色づいてあたたかくなること | |||
December 23, 2003 | |||
(帯山4丁目 再春館ビル) | 特急電車よ | ||
私の愛する娘を乗せた | |||
博多発15時25分の | |||
ありあけ29号よ | |||
急いでしっかり着いておくれ | |||
December 16, 2003 | |||
(鹿児島本線 西里駅付近) | |||
コートをはおって出かけよう | |||
市役所指定の透明袋に | |||
悩み事はぜんぶ詰め込んで | |||
でがけに出したら、あとは真っすぐ | |||
陽の当たる道路へ急ぐのさ | |||
December 09, 2003 | |||
(渡鹿4丁目 産業道路) | |||
はなやかな中央競馬の | |||
重賞競走にくらべると | |||
陽の傾きがやや深い | |||
この街の競輪場のメインレース | |||
我と似た選手ゴールで、ハンドル投げる | |||
December 02, 2003 | |||
(水前寺5丁目 熊本競輪場) | |||
実は本を捜すのは第一の目的じゃなかった | |||
急に冷え込んだ午後 | |||
何か暖かいものが欲しくなって | |||
でも、コーヒー屋の前を素通りして | |||
ここに来たのは君にあえるような気がしたから | |||
November 25, 2003 | |||
(出水2丁目 県立図書館) | |||
べつに用があって来た訳じゃない | |||
ただなるべく高台の、 | |||
遠くの見渡せる場所へ | |||
のぼってみたかったのだが、 | |||
思ったほど見通せる訳じゃない | |||
November 18, 2003 | |||
(西合志町 黒石みずき台) | |||
街路樹の見渡せる場所に | |||
曇り空とジャズの似合う喫茶店 | |||
昔はよく行ったけれど | |||
珈琲の香りの中に物思うこと | |||
昔はよくあったけれど | |||
November 11, 2003 | |||
(上熊本1丁目) | |||
シューギインの選挙だそうだ | |||
熊本のシューギインの先生たちよ | |||
悪者にたぶらかされないでくれ | |||
彼らの足は悪にはしり、血を流そうと急いでいる。 | |||
・・まことの知恵がちまたで叫びます | |||
November 04, 2003 | |||
(渡鹿1丁目*熊本1区) | |||
何もなかった道のまわりに | |||
うどん屋ができ、コンビニができ、 | |||
ユニクロが建ち、夢庵が建ち、 | |||
こちら側には郵便局のビル | |||
道の向こう側には夢の街がそびえ始めています | |||
October 28, 2003 | |||
(菊陽町 ゆめタウン光の森 建築現場と大窪交差点)) |
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草原がいつしか | |||
コスモスの原となり | |||
季節が深まる俵山 | |||
南阿蘇へ急ぐも良し | |||
すすきの山道へさ迷うも良し | |||
October 21, 2003 | |||
(西原村 県道28萌の里) | |||
夕日を背に受け | |||
家路をいそげば | |||
クーラーもヒーターも要らない季節 | |||
カーラジオがささやきます | |||
ゆっくりお帰りステーション | |||
October 14, 2003 | |||
(合志町幾久富) | |||
秋の陽を浴びながら | |||
歩けば 湖畔の風ここち良く | |||
草も水鳥も山も そしてさらには | |||
ボートもバスも自転車さえも | |||
心の景色をみたしてくれます | |||
October 07, 2003 | |||
(上江津湖と金峰山) |