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熊本TODAY | |||
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べつに混み合う神社に行かなくても | |||
年の初めに目を閉じて | |||
平和と健康と | |||
愛と喜びと温和な暮らしを | |||
祈ることは出来ます | |||
January 03, 2012 | |||
(総合運動公園) | |||
阿蘇の山に降りてきた | |||
大陸育ちの寒気団が | |||
外輪山の切れ目を探し当て | |||
ゆっくりと木々をぬらしながら | |||
熊本都市圏へと流れていく | |||
December 27, 2011 | |||
(立野火口瀬) | |||
師走の二十日過ぎに | |||
川沿いの道を山へ向かうと | |||
懐かしい場所へ帰るような気がして | |||
折しもカーラジオからは | |||
「ひるのいこい」のテーマが流れる | |||
December 20, 2011 | |||
(甲佐町) | |||
小高い古刹の境内 | |||
細川家や阿部一族 | |||
いにしえ人の眠る杜に | |||
錦の木漏れ日が差し | |||
新幹線の音が低く響く | |||
December 13, 2011 | |||
(北岡自然公園) | |||
つめたい時雨があがると | |||
小春のようなしずかな朝 | |||
清正公の時代も | |||
山頭火の時代も | |||
こんな日があったのだろう | |||
December 06, 2011 | |||
(下江津湖公園) | |||
たくさんの悲しみと | |||
いくつかの喜びと | |||
愛と憎しみと平凡な日常が | |||
流れて過ぎ去り | |||
今年も木々は色づいた | |||
November 29, 2011 | |||
(県道337龍田弓削) | |||
美しい町並み | |||
便利な交通機関 | |||
ショッピングセンターに | |||
シネコンもついていて | |||
お金さえあれば素敵な道 | |||
November 22, 2011 | |||
(菊陽町) | |||
北のほうから | |||
つぎつぎ流れる雲が | |||
阿蘇五岳を乗り越え | |||
稜線に沿って | |||
滑り落ちてくる | |||
November 08, 2011 | |||
(高森町) | |||
いやがらせのように | |||
週末のあいだ降り続いた雨が | |||
月曜にはカラッとあがり | |||
火曜になっても晴れわたる。 | |||
線路際で黄花が揺れる | |||
November 01, 2011 | |||
(豊肥本線 竜田口) | |||
日本の景気だけでなく | |||
世界経済も不安がいっぱい | |||
それでも今日明日は | |||
何事もなく街は動き続け | |||
年末準備の話題もちらほら | |||
October 25, 2011 | |||
(日赤通り 保田窪) | |||
十月なかばの熊本市の | |||
空は澄みきって | |||
やさしい温度の風が吹く。 | |||
来年の四月からの | |||
政令市昇格も確定したとか | |||
October 18, 2011 | |||
(白山通り 琴平) | |||
歩行者は押しボタンで | |||
自由に渡れるけれども | |||
車で通過するときは | |||
他の車と電車の合間を探す | |||
くまもとどこさ、せんばさ | |||
October 11, 2011 | |||
(洗馬橋) | |||
三十数年前の | |||
学生時代に | |||
毎日見ていたような | |||
昭和の記憶の風景が | |||
今日もこの街に残る | |||
October 04, 2011 | |||
(子飼商店街) | |||
熊本の短い秋が | |||
はじまったばかりの | |||
電車通りに | |||
耳鳴りなのか | |||
蝉の声が残る | |||
September 27, 2011 | |||
(花畑町電停) | |||
熊本の台所「田崎市場」から | |||
ほんの少し東へ歩くと | |||
昔はシルクの製糸工場だった | |||
ツタヤとマックスバリュの一帯 | |||
国籍不明の景色も切り取れる | |||
September 20, 2011 | |||
(田崎2丁目) | |||
地下道へ進入する寸前に | |||
見上げた駅の引込み線には | |||
電気機関車がぽつんと置かれていて | |||
まるで模型のような質感だが | |||
私もこのジオラマの一員かと考える | |||
September 13, 2011 | |||
(蓮台寺地下道) | |||
西の空に傾く日差しは | |||
夏との別れにかさなって | |||
シルエットの樹木がちょっと寂しい | |||
この道から舞い上がって | |||
去り行く夏を追ってみたい気もする | |||
September 06, 2011 | |||
(国道325号 長陽) | |||
夏の終わりの | |||
とらえどころの無い風景に | |||
流れ下る川の流れは | |||
十年二十年変わらないだろうが | |||
今日はまた総理大臣が変わった | |||
August 30, 2011 | |||
(龍田陳内4丁目 白川) | |||
8月のなかばを過ぎると | |||
あやしい雲が空にわいて | |||
台風でもないのに大雨が降る | |||
このまま秋雨の季節になるとしたら | |||
子供らだけでなくチョト寂しいが | |||
August 23, 2011 | |||
(南阿蘇村 国道325号) | |||
2011年7月23日 | |||
熊本のメインストリートは | |||
メインストリームJAZZで満ちた。 | |||
藤本直子さんの歌伴奏の合間の | |||
豊田さんのピアノは涙出そうでヤバイ | |||
August 09, 2011 | |||
(下通 ZARA前) | |||
2011年7月23日 | |||
熊本のメインストリートは | |||
メインストリームJAZZで満ちた。 | |||
中川英二郎さんのオリジナル曲は | |||
現代的だけど50年代の旨味も含まれている。 | |||
August 02, 2011 | |||
(上通 びぷれす広場) | |||
2011年7月23日 | |||
熊本のメインストリートは | |||
メインストリームJAZZで満ちた。 | |||
KKさんの奏でる "Love for Sale" は | |||
切れ味のイイ脱力感が素敵だ。 | |||
July 26, 2011 | |||
(下通 ZARA前) | |||
住宅街の中心道路を | |||
ショッピングセンターに向けて | |||
車を走らせればいつの間にか | |||
NATO標準の155mm榴弾砲が前を走っている | |||
ゴジラでも現れたかと想像する白昼夢 | |||
July 12, 2011 | |||
(武蔵ヶ丘4丁目) | |||
田畑の緑は去年の緑でなく | |||
森の木の葉も徐々に代る | |||
青空の下に恵みは生じて | |||
太古から尽きることが無い | |||
そのことに感謝を忘れない限りは | |||
July 05, 2011 | |||
(上南部4丁目) | |||
五月雨のようやく途切れて | |||
光の差す川面は | |||
カーキ色に波立ち | |||
常に無い景色を作っているが | |||
今日の糧を待つ鷺の姿に安らぐ | |||
June 28, 2011 | |||
(下南部1丁目 白川) | |||
九州新幹線を降りた | |||
遠来の客が先ず眼にするのは | |||
城壁に囲われた駅前広場 | |||
森の都の緑を借景に | |||
日常の風景は上手に隠しています | |||
June 21, 2011 | |||
(熊本駅 新幹線口) | |||
人を貶めるだけの政治家や | |||
彼らの受け売りのマスメディア | |||
そんなものをかまわずに | |||
街の植物を丹精する人が居て | |||
期待に応えて咲く花たちが居る | |||
June 14, 2011 | |||
(九品寺 今町公園) | |||
関東地方よりも遅い | |||
梅雨入り宣言の翌日は | |||
薄日も差す一日で | |||
お洗濯やら、芋ほりやらで忙しいのか | |||
大通りは閑散としていた | |||
June 07, 2011 | |||
(市民病院前) | |||
ダービーデイの台風は | |||
ひとしきり吹いて去ったけど | |||
このクニの憂鬱は未だ去らず | |||
意識して奮い立たないと | |||
心の中までブルーグレイに染まってくる | |||
May 31, 2011 | |||
(龍田8丁目) | |||
暑かったり | |||
肌寒かったり | |||
体調の悪い方もいるでしょうが | |||
季節の花は黙々と | |||
曇天の風景を彩っています | |||
May 24, 2011 | |||
(杉並木公園) | |||
五月の陽光に | |||
あまたの種類の草木が | |||
水中の藻やミドリムシまでが | |||
酸素も二酸化炭素も作り出す | |||
放射性物質とは無縁だ | |||
May 17, 2011 | |||
(立田山憩いの森) | |||
街の真ん中の | |||
風景を切り取っただけで | |||
コラージュの画像や | |||
芝居の書き割りのような | |||
趣向が楽しめます | |||
May 10, 2011 | |||
(千葉城町) | |||
日本じゅうの | |||
色んな都市の中ほどを | |||
たいてい川が流れているけれど | |||
畔の樹木の育ちの良さなら | |||
熊本市の白川が一番ではないかと | |||
May 03, 2011 | |||
(大甲橋) | |||
ツツジにしろ | |||
ハナミズキにしろ | |||
いや新緑の葉っぱだって | |||
自己主張しながら | |||
黄金週間の準備をすすめている | |||
April 26, 2011 | |||
(日赤病院前) | |||
リズムを刻まない | |||
独特のもわーっとした音で | |||
新幹線が近づいたことはわかるのだが | |||
高架でしかも防音壁つきなので | |||
高い所からでないとその姿は見渡せない | |||
April 19, 2011 | |||
(段山本町) | |||
3月11日から一ヶ月 | |||
今朝も繰り返す地震警報 | |||
これでもかと地は揺らぐのに | |||
ここ九州の地では | |||
桜花が若葉に代ろうとしている | |||
April 12, 2011 | |||
(武蔵塚公園) | |||
非常時だ、国難だと | |||
役に立たぬ割に元気な | |||
老政治家の宣伝カーの声が | |||
実直な日常をいとなむ | |||
おんな子どもの上を通り過ぎる | |||
April 05, 2011 | |||
(龍田陳内公園) | |||
海彦、山彦のように | |||
天草に対抗する?阿蘇も | |||
ゆるっと博覧会を地味に開催。 | |||
まにあわせの臨時特急は | |||
6月には「あそぼーい!」に代る | |||
March 29, 2011 | |||
(豊肥本線竜田口駅北) | |||
鄙びた半島を走る | |||
二両編成のデイーゼルカーに | |||
少年ジャンプのキャラクターが | |||
似合うといえば似合うかもしらん | |||
静かな催しが色々と進行中 | |||
March 22, 2011 | |||
(熊本駅4番ホーム) | |||
消える旧つばめの発車を見送る | |||
鉄道ファンが見守る中 | |||
3月11日のリレーつばめ12号は | |||
交代運転士を捜して発車できずにいたが | |||
今思えば丁度その頃大地震が・・ | |||
March 15, 2011 | |||
(熊本駅5番ホーム) | |||
ファンファーレが鳴って | |||
ゲートインが始まった | |||
3月12日発走の | |||
さくら・新大阪行き | |||
阪神競馬場もすぐそこに | |||
March 08, 2011 | |||
(富合車両基地) | |||
次々と通る | |||
低気圧のせいで | |||
光の足りない街角で | |||
不景気の嘆きと | |||
春の期待が交差する | |||
March 01, 2011 | |||
(浄行寺交差点) | |||
街の中心で耳を澄ますと | |||
裸の樹木の列から | |||
春の足音が聞こえるし | |||
さらに世界中からは | |||
歴史のうねりさえも | |||
February 22, 2011 | |||
(県庁前プロムナード) | |||
きのうまでの | |||
雪混じりの雨があがり | |||
これからは | |||
ひと雨ごとに | |||
春が近づくと確信する | |||
February 15, 2011 | |||
(健軍町電停) | |||
木々のこずえも | |||
地を這う虫たちも | |||
まだ動きは無いのだが | |||
寒風が止むと直ぐに | |||
ヒトの子たちが動き出す | |||
February 08, 2011 | |||
(下江津湖公園) | |||
街路樹と | |||
チャペルの尖塔に | |||
冬の日が差すと | |||
自動的に口ずさむ | |||
カァリフォルニア・ドリーミン | |||
February 01, 2011 | |||
(神水苑) | |||
地球温暖化が | |||
ウソだったかのように | |||
寒さがとぎれない | |||
円高がウソだったかのように | |||
灯油もガソリンも高いぜ | |||
January 25, 2011 | |||
(上水前寺) | |||
今年も三週間目に | |||
はいったのだけど | |||
そのあいだじゅう | |||
絶え間なく続く | |||
こごえる寒さよ | |||
January 18, 2011 | |||
(大津町灰塚陸橋) | |||
空気をしっかりとつかんで | |||
雲の上へ駆け上がる | |||
ジェットのように | |||
きっと浮揚する | |||
この島の経済 | |||
January 11, 2011 | |||
(阿蘇くまもと空港) | |||
2011年 | |||
宇宙の旅は | |||
未だ出来ないけれど | |||
この山河には | |||
66年目の平和が続きますように | |||
January 04, 2011 | |||
(九州山地) | |||
年末の産業道路は | |||
一日中混雑して | |||
行き交う車を | |||
雨が濡らしたりするが | |||
暗い灰青の色使いは悪くない | |||
December 28, 2010 | |||
(大江 NTT病院前) | |||
この街の出身でなくても | |||
この路地へ来ると | |||
帰ってきたんだと | |||
そんな気のする | |||
タイムトンネルの入口 | |||
December 21, 2010 | |||
(八代市 本町アーケード) | |||
とりたてて | |||
電球をはりめぐらさずとも | |||
12月の街路樹は | |||
太陽と競演して | |||
自然に輝くんだよね | |||
December 14, 2010 | |||
(九品寺ウェルパルくまもと) | |||
時速300kmという | |||
途方もないスピードだから | |||
しかたないのだろうが | |||
ドタ靴の先っちょのような姿が | |||
魅力的か、今は判断に迷う | |||
December 07, 2010 | |||
(富合車両基地) | |||
日当たりの良い | |||
北側の街路樹は緑で | |||
日当たりの悪い | |||
南の街路樹から色づく | |||
当然のことに今気づく | |||
November 30, 2010 | |||
(桜町) | |||
勤労感謝の日に | |||
八代の店舗の応援に | |||
よく行ったものだが | |||
祭の主役に出くわすのは | |||
今日がはじめてだ | |||
November 23, 2010 | |||
(八代駅前) | |||
先を急ぐ車の窓に | |||
控えめながら | |||
紅葉葉が混ざると | |||
忘れていた楽しみが | |||
心の片隅に甦ったりする | |||
November 09, 2010 | |||
(合志工業団地) | |||
11月の雨は | |||
国道沿いの空き地の | |||
セイタカアワダチソウを肥やし | |||
ガソリンスタンドの看板を | |||
目立たせながら降り続く | |||
November 02, 2010 | |||
(菊陽町津久礼) | |||
鉄道沿いの緑地帯に | |||
誰か植えたのか | |||
それとも電車が運んだか | |||
一株だけのコスモスが | |||
秋の日に少し輝いた | |||
October 26, 2010 | |||
(渡鹿8丁目) | |||
日本最南端の競輪場で | |||
そこそこ熱心なファンに恵まれ | |||
市の財政にも貢献しながら | |||
60周年を無事終えましたが | |||
HPは何とかしてね、市長さん | |||
October 19, 2010 | |||
(熊本競輪場) | |||
偵察用 攻撃用 輸送用 | |||
ヘリコプターも | |||
沢山編隊で飛ぶと | |||
爆音に威圧されますが | |||
写真で切り取るとチョト可愛い | |||
October 10, 2010 | |||
(健軍駐屯地記念式典) | |||
空港へ向かう道路は | |||
季節の変わり目と | |||
昼と夜との交代時間で | |||
光と影が右往左往し | |||
それから暗くなった | |||
October 05, 2010 | |||
(益城町 高遊原) | |||
熊本の季節は二つか三つ | |||
汗の日照りが終わったら | |||
次の日は暖房が欲しくなる | |||
頼みの適応力も | |||
年とともに弱るような | |||
September 28, 2009 | |||
(光の森上空) | |||
銀色の舞台に | |||
緑色系統の背景 | |||
青い登場人物が二人 | |||
秋色の照明の下 | |||
何かセリフを発するか | |||
September 21, 2010 | |||
(神水本町) | |||
連続記録の | |||
熱帯夜がとぎれ | |||
くっきりとしていた空も | |||
半透明のベタ塗りだ | |||
豪腕の夏、ついに退場するか | |||
September 14, 2010 | |||
(新南部4北バイパス) | |||
長い長い夏が | |||
遠回りする台風に | |||
影響されたのか | |||
まとわりつく空気に | |||
ようやく変化のきざし | |||
September 07, 2010 | |||
(本荘交差点) | |||
夏バテのダメージが | |||
残りませんように。 | |||
発達した台風に襲われて | |||
被害が出ませんように。 | |||
昼下がりの空に祈ります | |||
August 31, 2010 | |||
(平成大通り) | |||
見渡せば | |||
近くの道ばたは | |||
夏草ぼうぼうと茂り | |||
行く手には暗雲たれこめ | |||
この国の未来を案じたりする | |||
August 24, 2010 | |||
(国道57菊陽バイパス 久保田) | |||
大仕掛けだった | |||
今年の夏も | |||
クライマックスの | |||
長台詞を終えて | |||
このまま終幕へ向かうのか | |||
August 17, 2010 | |||
(国道57東バイパス 西原) | |||
主インターチェンジと | |||
市街地を結ぶ国道の | |||
中央分離帯で躍動する | |||
雑草の勢いが | |||
都市の活力を表すならいいのだが | |||
August 10, 2010 | |||
(国道57東バイパス 西原) | |||
朝の五時頃から | |||
行動を開始した夏雲は | |||
昼前には隊列を整え | |||
やがて午後のどこかに | |||
集合して大騒ぎを企てる | |||
August 03, 2010 | |||
(出水8丁目付近) | |||
積乱雲が真上にわいて | |||
見上げれば真っ黒なのだが | |||
夕方6時の日差しは | |||
横向きにたどり着いて | |||
土砂降り雨を照らす | |||
July 27, 2010 | |||
(黒髪7丁目方面) | |||
梅雨があけた | |||
光の森の街角は | |||
いうまでもなく | |||
光があふれて | |||
音楽さえ似合う | |||
July 20, 2010 | |||
(光の森3丁目) | |||
名前とうらはらに | |||
光がやや不足気味で | |||
湿気をふくんだ街が | |||
もうすぐ正午なのに | |||
じっと黙っている | |||
July 13, 2010 | |||
(JR光の森駅) | |||
尊敬できるような | |||
政治家はいなくても | |||
自由に意見や文句を言って | |||
時々一票を投じることが出来る | |||
時代であることの価値 | |||
July 06, 2010 | |||
(慶徳公園) | |||
暗くよどんだ | |||
日常生活の中を | |||
ややゆっくりと | |||
短い編成の特急列車が | |||
通過していきます | |||
June 29, 2010 | |||
(竜田口駅北) | |||
雨がやむのを | |||
待ったほうが良いことと | |||
雨の中でも | |||
すこしずつ片付けたほうが | |||
良いことの二通りがある | |||
June 22, 2010 | |||
(サンピアン前) | |||
川の水のように | |||
流れ続ける車たち | |||
雨季を告げる雲が | |||
空を覆い始めても | |||
黙々と流れ続けます | |||
June 15, 2010 | |||
(味噌天神前) | |||
株価はすぐ下げる | |||
ガソリンは何故か下がらない | |||
景気回復が不安でも | |||
政治の先行き不明でも | |||
街の緑が元気なのが救い | |||
June 08, 2010 | |||
(上水前寺 九州電力前) | |||
晴れ渡った六月 | |||
午前十時くらいに | |||
森の小径を辿れば | |||
緑の木陰から | |||
何か幸運がやって来そうな | |||
June 01, 2010 | |||
(県民総合運動公園) | |||
五月にはめずらしい | |||
荒れた天気が続いたあと | |||
視界が明るくなると | |||
街角のあちこちには | |||
こぼれだしそうな新緑が | |||
May 25, 2010 | |||
(けやき通り) | |||
今日もまた五月の | |||
光に包まれた一日かと | |||
思えば俄かに掻き曇り | |||
怪しい風が吹き抜ける | |||
天気予報とたがわずに | |||
May 18, 2010 | |||
(龍田7丁目) | |||
外輪山の斜面を | |||
ちょっと降りた道の駅に | |||
陽の光がほどよく | |||
ふりそそぎ | |||
恵まれた我を思う | |||
May 11, 2010 | |||
(南阿蘇村 あそ望の郷) | |||
春の短い熊本は | |||
一足飛びに初夏になる | |||
湧き水のしぶきに遊ぶ | |||
スッポンの姿に | |||
感じる涼やかさ | |||
May 04, 2010 | |||
(水前寺 藻器堀川) | |||
まだ寒さも残る | |||
中途半端な春に | |||
自己主張を増すのは | |||
誰がひろめたか | |||
ハナミズキの群れ | |||
April 27, 2010 | |||
(国道3号熊本北バイパス) | |||
針葉樹と | |||
広葉樹と | |||
さらに新芽の比率でも | |||
木によって違う | |||
緑の色見本帳 | |||
April 20, 2010 | |||
(国道218 九州山地) | |||
人の世と違い | |||
あっさりと | |||
主役交代する | |||
いさぎよさ | |||
サクラからツツジへ | |||
April 13, 2010 | |||
(保田窪放水路) | |||
杉並木で名高い | |||
旧街道の | |||
宮本武蔵の墓の近く | |||
花吹雪舞う | |||
昼時の静けさ | |||
April 06, 2010 | |||
(龍田9丁目) | |||
疲れ気味の足取りで | |||
階段を上る人びとを | |||
地下街の出口で | |||
無邪気な希望が | |||
待ち構えている | |||
March 30, 2010 | |||
(桜町) | |||
三月の足取りは速く | |||
一日一日が | |||
桜の開花につれて | |||
過ぎ行けば | |||
四月の姿も彼方にちらつく | |||
March 23, 2010 | |||
(龍田1丁目 白川) | |||
久し振りの青空に | |||
浮かぶアドバルーン | |||
久し振りの安息に | |||
浮かぶか希望 | |||
この町に恵み多かれ | |||
March 16, 2010 | |||
(昭和町) | |||
環状バイパスの内側に | |||
取り残された田園 | |||
三月の雨に育まれ | |||
緑の色増す | |||
麦の青春 | |||
March 09, 2010 | |||
(出水7丁目) | |||
公園の木の上を | |||
ゆっくり飛んでたら | |||
とつぜんカラスに追われ | |||
あわてて逃げ出す | |||
ジェット機なわけないか | |||
March 02, 2010 | |||
(熊本空港アプローチ) | |||
2月はシルエット | |||
空も木の枝も | |||
地面の起伏も | |||
どんな色にもこれから変わる | |||
可能性の季節だと考えよう | |||
February 23, 2010 | |||
(下南部1丁目) | |||
荒神様とか | |||
道免公園とか | |||
古い町並みが | |||
碧空のビルを背景にすると | |||
ちょっと輝いたりする | |||
February 16, 2010 | |||
(大江4丁目是法荒神) | |||
空の色は暗くても | |||
吹く風に温みが増し | |||
裸の木々の中で | |||
梅が耐え切れなくなったように | |||
己が姿を変え始めた | |||
February 09, 2010 | |||
(渡鹿9丁目) | |||
2月の道路を | |||
南に向かえば | |||
朝を覆った霧の名残が | |||
行く手のビルに | |||
ぼかしを掛けます | |||
February 02, 2010 | |||
(保田窪本町) | |||
一年中で | |||
いちばん寒い季節の | |||
朝だから | |||
放射冷却が | |||
日陰に花を咲かせてくれる | |||
January 26, 2010 | |||
(運動公園) | |||
冬の港に吹く風は | |||
心地よく澄み渡り | |||
漁師や釣り人や | |||
通りがかりの私にまでも | |||
恵みが運ばれるような | |||
January 19, 2010 | |||
(熊本新港) | |||
武田豊樹選手の | |||
気迫の逃げ切りで | |||
今年の記念競輪も | |||
いつになく盛り上がり | |||
無事終わりました | |||
January 12, 2010 | |||
(熊本競輪場) | |||
正月休みで | |||
すいた県庁通りを | |||
のどかに照らす | |||
春の陽に | |||
今年の平和を祈る | |||
January 05, 2010 | |||
(神水1丁目) | |||
年末の晴れた朝に | |||
駅からの道を | |||
久しぶりの我が家に向かう | |||
大学生の姿に | |||
あの日の風がよみがえる | |||
December 29, 2009 | |||
(新南部2丁目) | |||
陽の当たる側の | |||
歩道を選んで行けば | |||
コートの隙間を吹く風も | |||
ゆるすことの出来る | |||
とても貴重な冬の晴れ間 | |||
December 22, 2009 | |||
(大江6丁目) | |||
おとなは誰も | |||
はじめは子どもだった… | |||
サンテクジュペリを | |||
ナイトウアロウ先生が訳した | |||
文学碑が熊本にある | |||
December 15, 2009 | |||
(県立図書館裏) | |||
12月だから | |||
当たり前かもしれんが | |||
寒い朝が続くぞ。 | |||
ほんとに地球は、 | |||
温暖化しとるんか? | |||
December 08, 2009 | |||
(錦ヶ丘) | |||
人生にも | |||
停滞するところと | |||
スイスイ進むところが | |||
あるんだよなと | |||
我を納得させる交差点 | |||
December 01, 2009 | |||
(神水橋) | |||
奥阿蘇に | |||
秋が深まり | |||
時雨が | |||
旅人を冷やす。 | |||
宿りへの道未だなかば | |||
November 24, 2009 | |||
(高森町 奥阿蘇物産館) | |||
十一月の雨に濡れた | |||
国道の滑走路を | |||
インターチェンジに | |||
向かって急げば | |||
懐かしさが前を横切る | |||
November 17, 2009 | |||
(御領8丁目) | |||
一年の終盤にさしかかると | |||
寒風が寂しさを募らせ | |||
黄昏の感慨が世に満ちる | |||
もしも日本が南半球だったら | |||
考え方も習慣も違うだろうに | |||
November 10, 2009 | |||
(上南部1丁目) | |||
急に寒くなった休日に | |||
手袋して自転車こげば | |||
行く手の道は広々と | |||
思索を誘う構図に見え | |||
図書館に向かう文化の日の朝 | |||
November 03, 2009 | |||
(水前寺2丁目) | |||
澄んだ秋空に誘われて | |||
郊外に車を走らせれば | |||
カーラジオからは | |||
三十年ぶりの曲が流れたりして | |||
生きてるだけで丸儲けな時間 | |||
October 27, 2009 | |||
(国体道路東西線 戸島) | |||
日々の暮らしに | |||
多少の波乱はあっても | |||
ちょっと上から見渡せば | |||
たいしたデコボコじゃない。 | |||
はるか水平線に微かな山並 | |||
October 20, 2009 | |||
(光の森2丁目) | |||
台風の被害もなく | |||
穏やかな秋の陽を浴び | |||
健やかそうな街を | |||
横切るマスクの高校生 | |||
インフルが杞憂に終わりますように | |||
October 13, 2009 | |||
(白山交差点) | |||
いつも通る街角に | |||
偶然の静寂があり | |||
昭和の遺跡のような | |||
風景が切り取られ | |||
空は遠く台風の気配 | |||
October 06, 2009 | |||
(大江2 産業道路) | |||
遠い空の彼方から | |||
透き通った空気をぬって | |||
わたしの頬を照らす朝日 | |||
感謝の気持ちが | |||
心を満たす風景 | |||
September 29, 2009 | |||
(合志市 須屋) | |||
九月の休日の早朝に | |||
ハレと日常が入れ替わり | |||
連打する鉦太鼓のリズムに乗って | |||
街じゅうが浮遊するこの祭りに | |||
適当な名称が無いのが残念だ | |||
September 22, 2009 | |||
(藤崎宮入口) | |||
季節が秋に代わっても | |||
政権が民主党に代わっても | |||
わたしたちの日々の暮らしは | |||
連続しているのだが | |||
どこかで何かが動いているのだろう | |||
September 15, 2009 | |||
(水前寺駅通り) | |||
大旅行でなくとも | |||
朝の日差しの中で | |||
汽車に乗り込む瞬間は | |||
子供じゃなくとも | |||
心ときめくのだ | |||
September 08, 2009 | |||
(熊本駅) | |||
残暑に焙られる | |||
熊本の街に | |||
幾つか森陰が点在し | |||
一息つけば遠くから | |||
ラッパの響きも | |||
September 01, 2009 | |||
(帯山 九電熊本支店) | |||
残暑に草むした | |||
保田窪放水路の彼方に | |||
武道館や京都タワーの | |||
幻と見まごう | |||
東海学園 | |||
August 25, 2009 | |||
(保田窪本町) | |||
盆休み明けの | |||
けだるさが | |||
集まってきて | |||
流れ出しているような | |||
水道町 | |||
August 18, 2009 | |||
(大甲橋西詰) | |||
剪定された | |||
街路樹の | |||
疎らな骨組みが | |||
あぶりだされて | |||
夏の一日が始まる | |||
August 11, 2009 | |||
(東町 自衛隊前) | |||
記録的に遅い | |||
梅雨明け宣言の日に | |||
日差しと湿気に | |||
うんざりしながら | |||
夏の帳尻を想像する | |||
August 04, 2009 | |||
(新町 電停) | |||
たび重なる大雨の | |||
小休止の一日に | |||
川岸に取り残された | |||
丸太が一本 | |||
どこの山から来たのやら | |||
July 28, 2009 | |||
(白川 代継橋) | |||
こんな年も今までに | |||
あっただろうか | |||
南九州の梅雨明けに | |||
参加しそこなって | |||
今日も大雨の夏休み | |||
July 21, 2009 | |||
(産業道路 九品寺4) | |||
水気をしっかりと | |||
含んだ公園が | |||
都市の真ん中で | |||
清涼な場面を | |||
確保してくれている | |||
July 14, 2009 | |||
(白川公園) | |||
七夕の日に | |||
せみの鳴き声もちらほら | |||
今年の夏は | |||
いつにも増して | |||
いろんな事がありそうな | |||
July 07, 2009 | |||
(大江 交通局前) | |||
雨不足の心配から一転 | |||
日を跨いで降り続く | |||
盛大な雨よ | |||
何事も願えば | |||
いつかは叶うんだよね | |||
June 30, 2009 | |||
(銀座通り) | |||
両側が細い道にしか | |||
つながっていないために | |||
あまり車の通らない立派な道 | |||
建てこんだ町並みが | |||
一息つくための隠れ空間 | |||
June 23, 2009 | |||
(保田窪1丁目) | |||
光と水気を浴びて | |||
伸び放題に茂った緑 | |||
二酸化炭素を吸って | |||
酸素を出してくれるなら | |||
このままもっと伸びてもいいか | |||
June 16, 2009 | |||
(益城町 秋津川河川公園) | |||
もう少しすずしくて | |||
湿度がひくければ | |||
快適なのだが | |||
六月の熊本・・ | |||
今日梅雨入りした | |||
June 09, 2009 | |||
(白川第2鉄橋 黒髪7) | |||
中指と薬指と親指を | |||
先っちょで合せたような | |||
素朴な形なのでいっそ | |||
人差し指と小指もはやしたい | |||
熊本のベロタクシー | |||
June 02, 2009 | |||
(花畑公園) | |||
雨季を控えて | |||
重くたれこめた | |||
空気のせいだけで | |||
ないことは判っている | |||
このモヤモヤは | |||
May 26, 2009 | |||
(西原2丁目) | |||
五月晴れの休日でも | |||
繁華街の裏手は | |||
薄雲が掛かったよう。 | |||
なんだか時の流れが | |||
この辺でよどんでいる | |||
May 19, 2009 | |||
(中央街) | |||
この大きな交差点の | |||
すぐそばに昔、 | |||
私の勤めた会社もあったのだが | |||
ビルは消えて代わりに | |||
かどの藤の花が育った | |||
May 12, 2009 | |||
(本荘3丁目) | |||
百年に一度とか | |||
新型インフルとか | |||
何かと取り沙汰されても | |||
大型連休の人々の生活は | |||
程々に賑わえば目出度し | |||
May 05, 2009 | |||
(ゆめタウン光の森) | |||
光と水に恵まれたこの街で | |||
植物がその身に応じて | |||
それぞれの緑色に育つ。 | |||
人も能力を伸ばして | |||
自由に茂れると信じたい | |||
April 28, 2009 | |||
(明午橋下流) | |||
三年半のご無沙汰で | |||
この写真帳にも帰ってきた | |||
58654号機さん | |||
やがて高架の新幹線と | |||
同時発車するかもね | |||
April 21, 2009 | |||
(熊本駅構内) | |||
くすんだ色の | |||
格好をした | |||
オジサンたちが集う | |||
発売窓口前の空間で | |||
なぜが心が浮き立つ | |||
April 14, 2009 | |||
(熊本競輪場) | |||
新年度を迎えた | |||
メインストリート。 | |||
新緑の街路樹に | |||
新品の路面電車。 | |||
気分は前向きかい? | |||
April 07, 2009 | |||
(水道町電停) | |||
小道ひとつ隔てて | |||
常緑樹に囲まれた | |||
日常生活と、 | |||
年に一度のお祭り騒ぎが | |||
同居するこの国の街角 | |||
March 31, 2009 | |||
(渡鹿8丁目) | |||
春の佳き日に | |||
人々は仕事も花見も忘れて | |||
LAドジャースタジアムの | |||
一投一打に惹きつけられる。 | |||
野球が言葉となって世界を繋ぐ | |||
March 24, 2009 | |||
(水前寺野球場) | |||
遠い山から | |||
運ばれてきた水と共に | |||
流れ着いた野草か | |||
春の日差しに咲き誇る | |||
木の枝は未だ裸だが | |||
March 17, 2009 | |||
(龍田陳内 白川) | |||
2009年3月14日 | |||
努力すれば存続できたのに | |||
根底に分社化の負の側面を抱え | |||
あまたの惜しむ声を浴びつつ | |||
九州から寝台列車が消える | |||
March 10, 2009 | |||
(鹿児島本線 上熊本) | |||
今年の春は | |||
遠くのほうから | |||
一直線にやって来るかと | |||
身構えてはみるが | |||
内心、半信半疑 | |||
March 03, 2009 | |||
(御幸笛田2丁目) | |||
信号待ちの | |||
赤いシグナルの下に | |||
阿蘇の噴気孔が | |||
見えていることに気づく | |||
如月の午前十時 | |||
February 24, 2009 | |||
(大津町室) | |||
川が流れ下る先に | |||
市街地が大きく | |||
広がっているはずなのに | |||
突然、擬似地平線で消える風景 | |||
今年も黄砂にかすむ季節 | |||
February 17, 2009 | |||
(新南部5丁目) | |||
JR熊本駅の | |||
改札を抜けて | |||
10分とたたないうちに | |||
まっすぐ歩けばこの風景 | |||
この街は水の都市でもあるのです | |||
February 10, 2009 | |||
(二本木1丁目) | |||
熊本インターに降りたった | |||
遠来の客を最初に迎える | |||
パチンコ屋のドーム屋根 | |||
思い返してみれば | |||
十年以上はずっと建ってるよな | |||
February 03, 2009 | |||
(御領7丁目) | |||
グレーがかった | |||
さむい景色の街を | |||
グレーの特急電車が | |||
夢や悩みや溜め息のせて | |||
駆け抜けていった | |||
January 27, 2009 | |||
(新南部2丁目) | |||
大寒を前にして | |||
数日寒さがやわらぎ | |||
はやとちり桜が | |||
未曾有の不景気に同調して | |||
狂い咲いたのか | |||
January 20, 2009 | |||
(南阿蘇村) | |||
冬の阿蘇の | |||
楽しみは | |||
温泉あがりの | |||
ほてったからだを | |||
冬景色でさますこと | |||
January 13, 2009 | |||
(南阿蘇村) | |||
冬の景色には | |||
どうしても色がたりない | |||
公園や競技場や飛行機に | |||
自由な色を塗るのは | |||
あなたの夢 | |||
January 06, 2009 | |||
(県民総合運動公園) | |||
朝陽が差す前の | |||
湿った空気の中 | |||
人々が職場へ急ぐ交差点 | |||
やがて年は暮れる | |||
2008年 熊本の街 | |||
December 30, 2008 | |||
(保田窪3丁目) | |||
マスコミでは | |||
暖冬の言葉も聞くけれど | |||
職安通りに吹く風は | |||
厳格なきびしさを帯びて | |||
外套の懐をおびやかす | |||
December 23, 2008 | |||
(新大江1丁目) | |||
車が1台通れるだけの | |||
道幅に沿って | |||
電線だけが続く道に | |||
突然現れた広葉樹の | |||
イルミネーション | |||
December 16, 2008 | |||
(南阿蘇村) | |||
鮮やかだった木々が | |||
くすんだ色になる頃 | |||
牧草も積み上げられ | |||
冬支度が今年も出来た | |||
やがて山頂は白く飾られる | |||
December 09, 2008 | |||
(高森町 根子岳) | |||
すすきの原から | |||
この星を見渡す | |||
ゴルフ場も滑走路も | |||
送電線も工場も | |||
天地のはざまで美しい | |||
December 02, 2008 | |||
(西原村 俵山峠) | |||
おもちゃの箱から | |||
てきとうに | |||
取り出したような | |||
色の列車たち | |||
紅葉の奥へ走って消えた | |||
November 25, 2008 | |||
(阿蘇下田城) | |||
泉の真ん中に | |||
突き出た岩の上で | |||
何かを待ち続ける女河童。 | |||
いつしか水面は緑に覆われ | |||
果てない望みをやさしく包む | |||
November 18, 2008 | |||
(白水 明神池名水公園) | |||
少年時代のボクが | |||
裏山を探検して | |||
森のひらけた場所で | |||
奇妙な風景に出会った | |||
そんな架空の想い出を考える | |||
November 11, 2008 | |||
(南阿蘇ルナ天文台) | |||
巨大な外輪山の | |||
内側斜面の一部分を | |||
そのまま活用した | |||
天然劇場アスペクタ | |||
時々天然スポットライトが当る | |||
November 04, 2008 | |||
(南阿蘇村) | |||
あふれる朝陽と | |||
水面ただよう | |||
とぎすまされた空気に | |||
この身をさらして | |||
何を吸収するだろう | |||
October 28, 2008 | |||
(松島町 教良木ダム公園) | |||
青を基調にした風景に | |||
さらに一羽のアオサギ。 | |||
あとは見る人が心の中で | |||
演歌だろうがジャズだろうが | |||
ブルースを流せばいいさ | |||
October 21, 2008 | |||
(上天草市 龍ヶ岳) | |||
世界経済のゆらぎが | |||
少しだけ押し寄せたのか | |||
夕暮れの内海に | |||
さざなみが寄せる。 | |||
夕焼けの雲はきれいだ | |||
October 14, 2008 | |||
(天草市 本渡港) | |||
市街地からさほど | |||
離れていない場所なのに | |||
人工物の目立たない | |||
構図の画面が切り取れる。 | |||
上流からゆっくり時が流れる | |||
October 07, 2008 | |||
(玉名市 菊池川) | |||
季節のかわりが | |||
少し加速しているような | |||
九月のおわり | |||
金峰山の裏側に | |||
薄布団がかぶさる | |||
September 30, 2008 | |||
(玉名市 下) | |||
始祖の地、熊本の | |||
田園に独りたたずむ | |||
日の本トラクター | |||
表情の奥で | |||
何を語りかける | |||
September 23, 2008 | |||
(合志市 栄) | |||
天神さまの細道の | |||
古いふるい石橋が | |||
何百年の時を経て | |||
新幹線の高架と | |||
仲良く写真におさまる | |||
September 16, 2008 | |||
(玉名市 梅林天満宮) | |||
生い茂る木の葉と | |||
夏の花に彩られた | |||
トンネルの向こうに在るのは | |||
秋景色かそれとも | |||
もっと違う世界なのか | |||
September 09, 2008 | |||
(合志市 野々島) | |||
ウインドウズの | |||
デスクトップと見紛う | |||
柔らかそうな風合いの | |||
野原のふもとは | |||
やがてコスモスで賑わう | |||
September 02, 2008 | |||
(西原村 県道28俵山) | |||
夏の終わりを追って | |||
西へ向かう午後 | |||
遠くの前線を暗示する雲 | |||
道端の草は白く輝き | |||
心静かな季節へ誘う | |||
August 26, 2008 | |||
(西原村 県道28俵山) | |||
夏休みの残りの | |||
日かずを数える頃 | |||
公園の夏草も少々くたびれ | |||
背後に見える世間の | |||
景気は、やはり悪い | |||
August 19, 2008 | |||
(合志市 妙泉寺公園) | |||
停車駅でふと目を上げると | |||
ところどころ地金の見えた | |||
一両の古い電車 | |||
留置車かと思えば、さにあらず | |||
ちゃんとお客が乗っているからすごい | |||
August 12, 2008 | |||
(熊本電鉄 北熊本駅) | |||
猛暑つづきで | |||
くたびれた街に | |||
ちかごろは時々 | |||
元気付けの | |||
驟雨が降りかかる | |||
August 05, 2008 | |||
(保田窪北交差点) | |||
陽炎のあいだから | |||
サラウンドの | |||
セミの声につつまれて | |||
夏の電車は少し揺れながら | |||
近づいて来るのがいい | |||
July 29, 2008 | |||
(合志市 須屋) | |||
真夏の太陽が | |||
いつしか雲に隠され | |||
汗ばんだ腕に雨粒を感じる | |||
目を上げると煙草作業車のむこうに | |||
くっきりと天気の境目がある | |||
July 22, 2008 | |||
(球磨郡錦町 木上) | |||
鮎のはねる自然な川がいい | |||
原発より水力発電がいい | |||
構造物のある風景もいいが | |||
人工物が何百年も廃墟にならずに | |||
生き続けられるのか、悩みはつきない | |||
July 15, 2008 | |||
(八代市 荒瀬ダム) | |||
そこらじゅうの地面に | |||
浸み込んだ | |||
たっぷりの水分を | |||
集めて流れる川面に | |||
はや梅雨明けの光がさす | |||
July 08, 2008 | |||
(人吉市 球磨川) | |||
もちろん私は | |||
行ったことないのだが | |||
ニューヨークの | |||
セントラルパークの | |||
ほんの一角とは通じるか | |||
July 01, 2008 | |||
(白川公園) | |||
県境の関所町に | |||
十年ほど前、 | |||
舞い降りてきた | |||
リゾート施設の姿が | |||
幻の城のようだ | |||
June 24, 2008 | |||
(南関町) | |||
晴れていても | |||
湿度の高い | |||
六月の熊本は | |||
近くの風景だけ | |||
存在感が 重い | |||
June 17, 2008 | |||
(植木温泉) | |||
霧に覆われた | |||
一本道に覆いかぶさり | |||
方向感覚さえ揺する香りを | |||
漂わせる栗の木たちよ | |||
私を何処へ誘うのか | |||
June 10, 2008 | |||
(御船町 野鳥の森入口) | |||
いちめんのタバコ畑に | |||
ちらほらピンクの花が見える | |||
もしかしたらそのうち | |||
芥子や大麻のように | |||
ご禁制の植物になるやもしれぬ | |||
June 03, 2008 | |||
(植木町 田底) | |||
国道を折れて | |||
田園地帯にさしかかると | |||
私に何を問いかけるのか | |||
とつぜん提示された | |||
ロールシャッハテスト | |||
May 27, 2008 | |||
(大津町 室) | |||
オフィスの顔と | |||
ファミリーの顔の | |||
すぐ裏通りに | |||
歓楽と退廃の顔も持つ | |||
地方都市 | |||
May 20, 2008 | |||
(中央街) | |||
シロツメクサの河原に | |||
午後の陽光が | |||
やさしく降りそそぐ | |||
逆光線の向こう側に | |||
描けるか、希望 | |||
May 13, 2008 | |||
(川端町 白川右岸) | |||
屋根上の冷房機を除けば | |||
半世紀前の博多の街角だと | |||
うそぶいてみたくなる | |||
西鉄カラーの連接車 | |||
あれを昭和浪漫と呼んでみる | |||
May 06, 2008 | |||
(辛島町) | |||
四月二十九日といえば | |||
春の天皇賞を真っ先に | |||
思い浮かべた私だが | |||
「昭和の日」と聞かされて | |||
街角の遺物に物思ったりする | |||
April 29, 2008 | |||
(熊本市内) | |||
三月のダイヤ改正からこっち | |||
私の町にときどき | |||
昭和時代からの | |||
電車が迷い込んでくる。 | |||
JRの粋な計らいに感謝 | |||
April 22, 2008 | |||
(豊肥本線 竜田口) | |||
アパートの裏階段に | |||
西日があたる直前、 | |||
暗がりに浮かび上がったのは | |||
チェシャーの猫でなく | |||
福招きの猫だと思い込もう | |||
April 15, 2008 | |||
(熊本市内) | |||
気候や環境が | |||
少々変っても | |||
世の中や人の心が | |||
少々すさんでも | |||
気にせず今年も咲いてくれたね | |||
April 08, 2008 | |||
(西原公園) | |||
悪魔に魅入られたかのような | |||
殺伐とした出来事が | |||
あちこちで起きていると、 | |||
報じられるのを聞く | |||
足許には一輪の花 | |||
April 01, 2008 | |||
(熊本市内) | |||
限られた風景の | |||
一瞬だけ切り取ると | |||
この街もなんとか | |||
政令指定都市でございと | |||
言えないこともないのだが | |||
March 25, 2008 | |||
(水前寺駅通り) | |||
写真でみると | |||
電線にモールの飾りが | |||
ついているようですが | |||
じつはボチボチの一つ一つが | |||
全部カラスなのですよ | |||
March 18, 2008 | |||
(画図町重富) | |||
政治も経済も | |||
先が見えません | |||
遠くを見ようと | |||
高みに登っても | |||
遠くはぼんやりかすむだけ | |||
March 11, 2008 | |||
(東町 西部方面総監部) | |||
ありふれたアパートの | |||
軒先に軽自動車と並んだ | |||
唐突なクルーザー。 | |||
海辺の町でもないだけに | |||
ことさら気分が揺すられる | |||
March 04, 2008 | |||
(昭和町) | |||
冬の終わりの | |||
気温差の激しい日に | |||
心地よく日なたを | |||
歩き続けたのだが | |||
少し汗ばんで釦一つ外す | |||
February 26, 2008 | |||
(健軍交番前) | |||
業平のむかしから | |||
ついこのまえの時代まで | |||
ユリカモメたちがこれほど | |||
人間に近寄ってくることは | |||
なかったんじゃないかと思うのだが | |||
February 19, 2008 | |||
(上江津湖) | |||
空から絶え間なく | |||
寒気が降り注ぐ日に | |||
外を歩き回るときには | |||
コートと手袋のほかに | |||
心の防寒具も用意しなくちゃね | |||
February 12, 2008 | |||
(健軍5丁目) | |||
風はつめたくても | |||
青空から光がさすだけで | |||
こごえていた心が | |||
じわじわ溶けだして | |||
道の向こうにチャンスが見えてくる | |||
February 05, 2008 | |||
(出水7丁目) | |||
ことしの一月下旬は | |||
次々と低気圧が通ります | |||
明るくなったと思ったら | |||
また黒雲がおしよせて | |||
石の風車を回していきます | |||
January 29, 2008 | |||
(鹿本 一本松公園) | |||
鉛色に明けた冬の朝は | |||
前夜の雨で路面は濡れ | |||
冷却された湿度が | |||
じわじわと身体にしみる。 | |||
踏み切りの向うに潜むか、春 | |||
January 22, 2008 | |||
(琴平2丁目) | |||
このまま流れに任せて | |||
川をくだっていくと | |||
行く先は霧におおわれて | |||
何があるのか不安だが | |||
いつかは霧も晴れるだろう | |||
January 15, 2008 | |||
(山鹿市 岩野川) | |||
正月の熊本の | |||
日の出は遅い | |||
午前七時半を過ぎて | |||
登る太陽を遮る雲も無く | |||
澄んだ空を縦横に寒気が走る | |||
January 08, 2008 | |||
(黒髪7丁目) | |||
2008年かあ | |||
花のニッパチって | |||
相撲の北の湖理事長の | |||
現役時代に言われたのだったか。 | |||
今年生まれにどんな人が出るだろう | |||
January 01, 2008 | |||
(高森町 高森) |